古代小麦パスタの実力 〜血糖値を測ります⑥〜

「人の言葉で　そのまま来たら

　とても疲れて　体に悪い

　当たり前　当たり前だ

　それでも月は見ないとね」


ラジオから流れて来ました。

小泉今日子の歌ですね。

作詞は井上陽水。さすがです。


情報に振り回されて疲れたら、とりあえず一息つきましょう。

世の中はすでに残念な食べ物が溢れてしまっていますが、

不安は一旦どこかに置いて。


アドレナリンに支配された脳は、

大事なことを見落とします。

月でも見上げて、感覚を研ぎ澄ませましょう。


昨夜の月は、大きくて綺麗でしたね！


今日のお題はパスタです。

ここでもやはり疑うのは品種改良（ていうか改悪 - -;）と精白です。


「パスタ　品種改良」で検索すると一番に出てくるのは

アサクラの古代小麦パスタです。


大事な事が書いてあるので、転載させて頂きましょう。


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パスタなどに利用される硬質小麦（以下、「小麦」と呼びます）の栽培は、

約1万年前から始まったと言われています。

現在、主に流通している小麦は、栽培用品種である品種改良デュラム小麦です。

近年、小麦の需要が増えたことを受けて、安定供給をはかる為に改良された品種です。

麦自体の背丈を低くし、粒を小さくしたことで、倒伏を防ぎ密植が可能になるように改良した結果、

古代小麦の約2倍の収穫が可能になりました（なんと、放射線による改良もあります）。

現代では、一般のパスタ原料のほとんどが品種改良デュラム小麦を使用したものとなっているのです。

品種改良の目的は、主に「より多くの収量」と、「より病虫害に強い麦にすること」です。

しかし、供給する側に都合のよい品種改良技術は、

食べる側の身体にとって必ずしも良いものとは言えないようです。

一方で、ファッロ小麦やカムット小麦といった古代小麦は、その植物の構造上、品種改良が難しく、

何千年もの昔からほとんど古来の性質、姿のままで今日に伝わっています。
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僕たちが今食べているデュラムセモリナのパスタは、

本来の小麦から大きく姿を変えている事が分かります。


その結果現れたのがリーキーガットや小麦アレルギーであるならば、

パスタ自体は悪くない。


またこのようにも書かれています。


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また、一般流通しているパスタは、製造時に高温乾燥処理されている場合が多く、

デュラム小麦のたんぱく質は約73℃以上になると変性し始め、凝固していくため、

消化に負担がかかるとも言われています。
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デュラムセモリナパスタのGI値は比較的低く、６５です。

この文章から解釈すると、単に消化に悪いからGI値が低いとも考えられます (^^;


ま、血糖値の測定だけでは体への影響など分からないでしょう。

僕の書いている記事も、「へ〜こういう情報もあるんだ」くらいにして

受け取ってくださいね。


「糖質が諸悪の根源」という論拠が不十分な情報の

真偽を確認するために、この連載を書いてます。


あ、僕が名古屋で経営していた花小路という菜食レストランでは、

アサクラのパスタとオリーブオイルを使って

パスタ料理を提供していました。

採算無視（笑）

「僕が菜食をやめた理由」を書いたことによって

一部の人には鞍替えしたような勘違いをされているかもしれませんが、

僕はあの頃と根底にある想いはほとんど変わっていません。

菜食という「制限」を止めただけ。


さて今回使用するのは諸々の事情でアサクラではなく(^^;

ラ・テラ・エ・イル・チェロの五分づきカムットパスタです。



栄養を損なわぬよう、

ゆっくりと時間をかけて製粉されたカムット小麦を、

岩山で自然濾過された水で仕込み、

低温乾燥で仕上げられる。

もちろん農薬は不使用。


アサクラさん同様の良品ですね ^^


カムット小麦には面白いストーリーがあります。


１９４９年大戦直後、エジプトの墓にあった小麦の種をくすねて

国へ持ち帰った米軍パイロットは、家族に栽培させて

それを「ツタンカーメン王の小麦」として売り出したがヒットしなかった。


しかし他の農家が目をつけて、エジプトの古代文字で小麦を意味する

「kamut」と名前を変えて販売したら大ヒットしたらしいです。

なんでもセンスとやり方次第ですね〜。

ツタンカーメンじゃあ、胡散臭くて売れないわ（笑）


カムット小麦は、一般的な小麦の粒と比べて２～３倍大きさ、栄養価が高く、

タンパク質は20～40％多く、脂質、アミノ酸、ビタミン、ミネラルの含有率も高いようです。


しかし墓の中で何百年、何千年眠っていたかもしれない種ですよね？


現代の種なんて、古くなると発芽率が悪くなると言われているのに、

現代に蘇られるとはすごい生命力です。

栄養価には全て現れない重大な何かが存在している気がします。


パスタそのものを味わうために、シンプルにオリーブオイルとパルメザンで食べる事にします。

パスタの量は１００g。




ゴーバルのベーコン、玉ねぎ、ピーマン、しいたけで

コンソメスープ的なものを作りました。

あと冷蔵庫にあったキュウリの塩漬けにオリーブオイルかけて無理やり洋風にしたやつ（笑）


パスタは、チーズのせて、オリーブオイルだら〜っと回しかけて、おしまい ^^





五分づきパスタだから、もうちょっと少ないかもしれません。

糖質７０グラム程でしょうか。


さてさて結果は…







さすがツタンカーメンの墓に隠してあっただけあるわ（笑）

すごい持久力。５時間たっても空腹感はありませんぜ(￣ー￣)


一般的なパスタはどの程度血糖値を上げるのか、

秘密結社ブドゥ党さんを参照してみましょう。


"実験A-32　脂質・タンパク質と糖質その5：ラードは血糖値が上がるのを強く抑え込めるのかも( ﾟДﾟ)ﾋｮｴｰ"


・パスタ（オイルなし）

・パスタ＋オリーブオイル

・パスタ＋ラード

この３つで実験してくださっています。


ここをクリックしてグラフを見てみましょう。


パスタだけは血糖値が100mg以上の爆上がり、

オリーブオイルをかけると80mg以上の上昇、

ラードだと70mg弱の上昇に抑えられる結果が出ています。


世間の嫌われ者ラード。素晴らしいですね。

僕は植物油まみれの東南アジアから帰ってきた時に

LDL（悪玉コレステロール）の値が少し高かったのですが、

日本に帰ってきてラードをガンガン使ってるけど

LDLは大きく下がっています。


みんな、ラードは質の良いものを使えば大丈夫だ！

これについてはまた詳しくいつか記事を書きましょう。


実験A-38　血糖値の上がらない手打ちパスタは作れるのか？σ(ﾟ∀ﾟ )ﾄｳｼｭ挑戦してみる


ブドウ党さん、最近はこんな面白い実験もされてますね。

血糖値上昇を大きく下げる「ラード」と「唐辛子」を練り込んだ手打ちパスタ(￣▽￣)

しかし結果は158mg/dlまで上昇してしまった模様です。

まあ、成功したとしても、あんまり食べたくないけど（笑）


さあ、僕の次の一手は決まりました。

ほんと、ブドウ党さんみたいな先人がいるから、

試行錯誤の時間を省けるってもんです。大感謝！


人間が小賢しい真似をしなくても、答えはちゃんと用意されているのです。

なんたって、「ツタンカーメン王の小麦」ですよ(￣ー￣)


そして王を支える優秀な兵士は、もちろんラードに任命。


ラードといえば、アレ。


カルボナーラです(￣ー￣)


エッって言わないでくださいよ？

伝統的にはカルボナーラって、

豚のほほ肉の脂身、全卵、チーズ、ニンニクのパスタです。

生クリームは無し。（詳しくはこちらで）


誰が生クリームと卵黄だけ使うややこしいレシピにしたんすかね…

本来のカルボナーラは、重厚感はありつつも非常にサッパリして美味しいです♪





ブドウ党さんの実験に合わせて、パスタは１３０gにします。

ベーコンは６５g。にんにく１カケ。





全卵２個。パルメザンチーズ大さじ２。





五分搗きだからもう少し糖質が低いかもしれないけど、

９０グラム前後の糖質です。

「おかずがない時代を支えた麦飯」で実験した

麦飯３００g（茶碗２杯）の和食ごはんの糖質は８６gでした。

それを超える糖質量。

断糖主義者は恐れをなして逃げるでしょう（笑）





ゴーバルさんに頂いた、脂身が多くて販売できないベーコンだったから、

フライパンに油はひかず、ゆっくり熱してベーコン自身の脂を出して

ニンニクと一緒にカリカリに炒めます。茹で汁大さじ２杯ほど入れて乳化。





茹で上がったパスタをオイルとからめ…





火をとめて卵とチーズを混ぜたやつを投入！





混ぜ合わせたら完成！！


…って、ソースがだれてます。

写真に気を取られてフライパンの温度が下がっていました。


こんだけ紹介しておいて、失敗(￣▽￣)


ま、いいや、美味けりゃ♪

コップの中は、ちょっとだけ黒酢いれた水です。

炭水化物主体の時は、ちょっと酸味を取るのも大事かなと思いまして。

では、黒胡椒をふって頂きます！！




…めっちゃくちゃ美味い。




卵とチーズのコク、豚の脂の旨さが最高のハーモニーを奏で、

炭火でスモークされたゴーバルベーコンの香りが華を添える。

ソースに負けない、古代小麦の力強い味わい。



ああ、幸せです…



食後に濃いめに入れたコーヒーを。





なんて贅沢なんだろう。

美味しいと、命を頂いてる感謝の気持ちがより強く沸き起こります。

って、なんだか現金な考え方っすか？（笑）

でも、「美味いものを食う」って結構大事だと思うなぁ。






…さあ。判定の時間です。






ツタンカーメン王秘蔵小麦の実力や、如何に？









これ、目の錯覚じゃないですよ。


糖質９０gを食べて、食前から３２mg/dlの上昇だけ。


ツタンカーメン…(　ﾟдﾟ)


数千年の時を経て、再び蘇ったパワー（￣+ー￣）



え？　今日はちょっとウザイテンションですか？（笑）


なんか腹持ちも最高に良いんですよね〜。

パスタ一杯で夜までお腹空きません。


僕が特別だから、血糖値があまり上がらないと思われますか？

過去記事にも書いてきたように、

僕は食べるものによっては180mgを超えてしまいますし、

食後２時間に140mgを切れない時もあります。

７５グラムのブドウ糖を摂取する負荷試験で、

２時間後に140mgを下回らなかったら耐糖能異常とされ

境界型糖尿病の診断が降りる場合もあります。

（※この基準自体おかしいとは思います。）




それが糖質９０グラム摂取で、この結果です。




このパワーは一体？


やっぱりツタ……


あ、もう終わりにします（笑）










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血糖値って何？という方は
「血糖値と糖質制限の基礎知識」を読んでくださいね！
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